秋田県(夏秋きゅうり)

播種期 定植期 収穫期 出荷最盛期
調査日 調査時点の
生育ステージ
調査産地 作付面積
[平年比]
作況
[平年比]
生育進度
[平年比]
出荷進度
[平年比]
圃場写真
(クリックで拡大)
収穫期
鹿角 減少 やや不良 早い
(7日程度)
平年並み
9

16
[天候]
・8月中旬、気温は最高気温が極端に低い日があり平年より低めで推移。雨は平年並み。日照時間は平年よりやや少ない。
・8月下旬、最高・最低気温とも平年より低い日が多く、気温は低めで推移。雨は平年よりやや少ない。日照時間は曇天の日が多く少ない。
・9月上旬、前半気温が上昇も、後半気温が下降し低い気温で推移。降水量は、前半の4日間が降雨となり平年並み。日照時間は雨、曇天の日が多く日照は少ない。
[生育状況]
・8月下旬の低温と曇天による日照不足により急激に老化が早まった。
・9月上旬において2回の突風被害が発生し、枝や葉から水分が蒸発する「しおれ」が多く発生した。また、果形にもスレやキズが多く見られた。
・9月に入ってから日照不足により収量が上がらず、被害の回復が進まない状況となった。
[病害等]
・気温が低いため暑い時期に発生する病気が抑制されている(炭疽病・褐斑病)。
・低温からか黒星病が一部に発生しており、つる枯れも多くなった。
・ダニが発生した圃場では被害が広がった所もあった。
[出荷状況]
・8月下旬から9月前半における日照不足により収量が少なく出荷量も少ない状況で、果形も尻太、曲がりが多く、少ない状況である。
・8月下旬からの天候と樹勢の回復を期待していたが、本調子を迎える前に晩年を迎えた感が否めない状況である。(着果量が少ない。)
[規格・品質]
・規格:果形が悪く尻太、曲がりが多い状況でS規格が多い。
 寒さの為か果形の長さが伸びないものが多い。
・品質:品質的に悪いものはないが、果形が悪く加工向けが多い状況にある。
[今後の生育・出荷の見込み]
・天候回復で今の維持できそうな樹体であるが、寒さに慣れてきたため極端な天候変化には対応が難しい状況にある。
・依然、販売価格は好調であり生産者も助かっている。長期の収穫を願うところである。
[その他]
・9月に入り桃の収穫が例年より早く始まった状況にあるが堅調な価格から収穫作業も続けられている。
・関東から西日本の雨天の状況から絶対量が少ないため引き合いが多い状況にある。
・9月のシルバーウィークで価格の下落も懸念されるが、圃場によっては新しい枝があり、葉の数も多い所もあるので今後に期待したい。
[写真の補足説明]
・上段:突風によりしおれた葉。
・中上段、中下段:長さが短い果形。
・下段:回復の兆しの見える圃場。
調査日 調査時点の
生育ステージ
調査産地 作付面積
[平年比]
作況
[平年比]
生育進度
[平年比]
出荷進度
[平年比]
圃場写真
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出荷最盛期
鹿角 減少 やや不良 平年並み 遅い
(5日程度)
8

21
[天候]
・7月下旬、気温は平年より高い気温で推移、最高と最低の差が小さい。雨天の日が多く200mmに迫る降水量。日照時間は曇天により平年より少ない。
・8月上旬、気温は真夏日が多く気温は高めで最低気温も高めで推移。雨は極端に少ない。日照時間は平年より多い。
・8月中旬、気温は最高気温が極端に低い日があり平年より低めで推移。雨は平年並み。日照時間は平年よりやや少ない。
[生育状況]
・気温の上昇により側枝の伸び等も旺盛で、着果量が増加したものの枝が細く、果形が安定しない状況にある。
・樹勢が回復し強くなった訳ではなく、ギリギリの状態であり、8月中旬の降雨は適度なお湿りとなった。
[病害等]
・8月中旬頃、過繁茂の状態と高温多湿により炭そ病・褐斑病が出始め、一部にべと病が散見され、着果・収穫量の増加に伴い肥料不足が要因と思われる。
・害虫の発生は依然多く、ハダニが増加傾向にあり被害が広まっている。初期段階での発見が遅れ、拡散している状況である。
[出荷状況]
・7月下旬の降雨により樹勢がやや回復し収穫量・出荷量とも増加してきたが、ピークがない状況である。
・8月に入り気温の上昇により着果量・出荷量が増えたが、果形が悪い状況でレギュラーのA品が少ない状況である。
・8月中旬から出荷のピークを迎え階段式に増加しており、平年並みの降雨があり樹勢の回復を切望している。
[規格・品質]
・規格:果形が悪くやや長めのものが多い状況でL規格が多い。
 BS、AL、BM、AM、ASの規格の流れである。
・品質:品質的に悪いものはないが、果形が悪く加工向けが多い状況にある。
 依然、イボの土台がないものが見受けられる。
[今後の生育・出荷の見込み]
・夜温の低下により樹体への負担は少なくなると思われ、炭そ病、褐斑病の広がりも平年より少ない事から、長期収穫が可能となりそうである。
 ただし、樹勢は弱い状況にあり今後の肥培管理が重要(鍵)である。
・平年の出荷と比べ5日程度遅い状況にあるが堅調な価格の推移から長期間の収穫が見込まれ出荷の増加に繋げたい。
[その他]
・販売価格が堅調でレギュラーと加工品の単価の差が小さい状況にある。
・9月より学校給食等が再開され消費の増加が見込まれることから今後に期待するところである。
・今年の果樹の生育等は平年より早い状況にあり収穫作業も早まる事が懸念される。
[写真の補足説明]
・上段:果形が悪いものが多い。
・中上段:尻細の果形が多い。
・中下段:ハダニが発生し広がりつつある。
・下段:葉色がやや薄い圃場。
調査日 調査時点の
生育ステージ
調査産地 作付面積
[平年比]
作況
[平年比]
生育進度
[平年比]
出荷進度
[平年比]
圃場写真
(クリックで拡大)
出荷最盛期
鹿角 減少 やや不良 遅い
(7日程度)
遅い
(7日程度)
7

24
[天候]
・6月下旬、気温は前半高く、後半低い。28・29日は10℃下回る。雨は極端に少なく、日照時間は平年より多い。
・7月上旬、気温は平年より低い日が多い。雨は極端に少なく、日照時間は平年より多い。
・7月中旬、気温は平年より高い日が多い、高低が大きい。雨は極端に少なく、日照時間は平年より多い。
[生育状況]
・6月下旬から7月中旬まで降雨が少なく、6月27・28日の極端な低温と強風により生育不良となり4〜5日程度生育が停滞した。
 また、干ばつにより根張りが悪く樹勢も弱めで元成が少なく、全体的に着果量が平年より少ない状況である。
 よって、生育は7日程度の遅れとなっている。
 なお、調査日の前日にまとまった降雨があり一安心である。
[病害等]
・病気は例年より多く発生していると思われるが、雨が少ないことから拡散は見られない状況にある。
・6月同様に害虫の発生が多く、アブラムシ・アオムシ・アザミウマ・ヨトウムシなど種類も多く、1週間に2回程度の防除作業を実施している状況にあり、例年より防除回数が増加している。
[出荷状況]
・初出荷は6月22日のスタートで平年並みとなった。
・干ばつにより元成が少なく日量も減少しており、前年を下回る状況にある。
・6月27・28日の強風によりキズ果、スレ果が目立ったものの、現在はその影響は無くなりつつあるが、量が少ない状況にある。
・また、干ばつに加え、7月上旬〜中旬において、最低気温が極端に低くなる日が7日間あり生育停滞からか出荷量が伸びない状況となっている。
[規格・品質]
・規格:果形が長めで細長いものが多くL規格が多い状況にある。
 A品のM規格が少ない状況でB品のS規格が50%以上を占めている。
・品質:幼果の段階から果形が悪く、尻細が進行している状況があり、一部にイボの土台がないものが多く見受けられる。原因は特定できていないが、品種特性なのか干ばつの影響か悩んでいる。
[今後の生育・出荷の見込み]
・極端な気象状況(干ばつ、少雨、最低気温の低温等)により孫枝の出が悪く、雄花が多く雌花が少ない状況であり、適度な降雨と生育に適した安定した気温を望む。
・7月下旬の降雨から出荷が増えてきた状況(夜温の上昇)にあり、今後の増加を切望している。
 また、例年のこの時期の価格は低迷する時期であるが、今年は価格も概ね順調でありこのままで推移してほしい。
[その他]
・生育期間である6月〜7月中旬にかけて少雨により干ばつとなり、圃場のかん水設備ではとても追いつくことが出来ない状況である。
・7月下旬の降雨により樹勢も回復しているものの出荷数量が伸び悩んでいる。
・圃場内の孫枝が例年より細く弱い状況で収穫量が増えるかどうか心配である。
[写真の補足説明]
・上段:干ばつで樹勢が弱い。
・中上段:尻細の果形が多い。
・中下段:全体に細長い果形が多い。
・下段:イボが少ない果形。雄花が多く雌花が少ない。
調査日 調査時点の
生育ステージ
調査産地 作付面積
[平年比]
作況
[平年比]
生育進度
[平年比]
出荷進度
[平年比]
圃場写真
(クリックで拡大)
生育期
鹿角 減少 遅い
(5日程度)
6

17
[天候]
・4月〜6月:気温は平年より高く、雨はやや少ない、日照は平年より多い状況。
[生育状況]
・播種期:4/20〜4/30(ピークは4/25・26)
・定植期:5/25〜6/6
・定植期の天候は良好で、活着は平年より良い状況にあった。
・6月4日の強風及び低温(10℃以下)により、芯、茎折れの被害が見られた。
[病害等]
・定植後、黒星病が散見された。(一時的)
・気温が高い状況から積算温度が多く、例年より虫の発生が早く、活発である。(7〜10日程度早い)
[今後の生育・出荷の見込み]
・気温が上昇し、順調な生育を望む。
・やや干ばつ気味であり、一雨が欲しい。
・6月25日頃に出荷はじめとなる予定である。
[その他]
・定植後の強風等により芯及び茎折れが発生し、植え直しを行った生産者がいた。
・同地区はりんご及び桃の果樹産地であり、果樹の開花が例年より早かった為、果樹の受粉作業、田植え作業及びきゅうり等の苗の定植作業が重なり、生産者は苦労した年となった。
[写真の補足説明]
・上段:定植18日目(やや草丈が短い)。
・中下段:昨年同様の植栽。好天により干ばつ傾向の圃場。
・下段:新しい台木での栽培開始。
・品種:豊美1号
・播種:4月25日
・定植:5月30日
・収穫始め:7月上旬予定
・収穫終わり:10月中旬頃
・近年の異常と思われる気象状況下において樹勢の衰え等が堅調で、収穫期が短く収量も上がらないことから、気象に左右されない中盤から後半に安定した樹勢を維持でき、長期間の収穫及び多収を目指すことが期待される接ぎ木のかぼちゃ台木の品種変更を実施した。