秋田県(夏秋きゅうり)
播種期 | 定植期 | 収穫期 | 出荷最盛期 |
調査日 | 調査時点の 生育ステージ |
調査産地 | 作付面積 [前年比] |
作況 [平年比] |
生育進度 [平年比] |
出荷進度 [平年比] |
圃場写真 (クリックで拡大) |
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収穫期
|
鹿角 | 減少 | やや不良 | 平年並み | 平年並み | ||
10 月 1 日 |
[天候]
《9月》
[生育状況]
・気温は、上旬は平年並みも最高気温が3℃ほど低め。 中旬は、平年並みも最低気温が3℃ほど低い。 下旬は前半低めも中盤高めで推移。 ・降水量は、上旬は平年よりも降水量は多いが雨の日は少ない。 中下旬は、平年より少ない。 ・日照時間は、上旬は平年並み。 中旬は平年より非常に多い。下旬は平年より多い。 ※1 前線や台風21号の影響により雨の日が多く、特に4日から5日 にかけては台風21号による暴風により農作物に被害が出た。 ※2 9月の気温は4日周期で平年より低い、高いを繰り返しているも 平年より低めで推移した。 ※3 9月下旬の台風24号と10月上旬の台風25号は1週間間隔で発生 し、秋田県への直接上陸は無かったものの立て続けで発生する等 異常気象となった。
・9月4日までは順調に推移も台風21号の暴風により葉、枝、花、幼果等に
[病害虫発生状況]
大きなダメージを受けた。 ・また、葉が強風によりスレ、カサカサになった園地が多発した。 ・棚自体に被害を受けた園地が多く見られた。 ・樹体の回復には10日間以上もかかり大きな痛手となった。 ・台風21号の被害が無ければ出荷量も増加したことは間違いなく、非常 に残念である。
・今年の特徴であるがダニの発生が続いており、今後の課題である。
[出荷状況]
・また、アオムシ、イモムシも依然発生している。 ・黒星、褐班、炭素病も引き続き発生している。
・台風21号の強風の影響によりキズ果、スレ果が多く発生し品質低下を
[規格・品質等]
招き、出荷量が伸びなかった。 ・例年のこの時期は、気温が低下し、収穫量が伸びない時期であるが、21 号の台風一過後は、夜温が比較的高めで推移したためか出荷量が伸び単月 の計画数量に肉薄した。 ・また、今年度の販売単価は過去にない高単価で推移している状況から 生産者自身の出荷意欲が旺盛で出荷量増に結び付いていることが要因と 思われる。
・台風21号によりキズ果、スレ果が多発したため1週間程度はA品が出て
[今後の生育・出荷の見込み]
こない事態となった。 ・その後、樹体の回復と品質向上によりA品の出荷も例年並みとなった。
・10月中旬でほぼ収穫は終了の見込みである。
[その他特記事項]
・一部ではあるが葉の量が多い圃場にあっては収穫を継続できる可能性も 有る。 ・例年、10月下旬には降霜が発生し、降霜をもって収穫は終了となる。
・台風21号の強風により支柱の曲り、変形、折れ等が広範囲に見られた。
[写真の補足説明]
・今後は被害を受けた支柱等に対する助成措置等を検討し、再生産に備え る必要がある。 ・台風の発生に伴い例年より気温が高めで推移したことは収穫量に大きく 影響した。。 ・10月上旬に立て続けに発生した台風第24号、第25号にあっては、直接 の上陸は無く、被害も少ない状況で事なきを得たが、強い勢力を保ちな がら北上する台風が多く来年以降の状況が懸念される。 ・今年の収穫期間を通して「ダニ」の防除を徹底したが死滅には至らず イタチゴッコとなり苦慮した。 ・ダニの薬剤抵抗性の発達が著しいため今後の対応策の検討が急務である。
・品種:豊実1号、播種:4月20日、定植:5月19〜20日、植栽本数: 700本/10a ・収穫始め:6月22日、収穫終わり:10月中旬頃 ・台風の影響なのか例年より葉の量が少ない。 ・終盤に入っても上層部に花と実が集中しています。 ・数は少ないですがA品もまだまだ健在です。 ・収穫の時期は10月中旬までで終了予定です。 《1枚目》 ・台風の影響なのか葉が少ない園地。 《2枚目》 ・まだまだ収穫できます。 《3枚目》 ・少なくなったA品。 《4枚目》 ・収穫は10月中旬で終了予定。 | ||||||
調査日 | 調査時点の 生育ステージ |
調査産地 | 作付面積 [前年比] |
作況 [平年比] |
生育進度 [平年比] |
出荷進度 [平年比] |
圃場写真 (クリックで拡大) |
収穫期
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鹿角 | 減少 | 平年並み |
遅い (5日程度) |
平年並み | ||
9 月 4 日 |
[天候]
《8月》
[生育状況]
・気温は、上旬は平年より低めで推移。中旬は非常に低く、下旬は一気に 高温となり後半低めで推移。 ・降水量は、上旬は平年並みも雨の日が少なく、中旬はかなり多く、 下旬は平年並みも曇天、雨の日多い。 ・日照時間は、上中旬は平年並み。下旬は平年よりやや少なく曇天、 雨の日が多い。 ※1 8月の気温は低めで推移し8月6日の最高気温は20℃となり、 8月16日〜20日までは最高気温は25℃、最低気温が15℃を下回 った。 また、下旬の8月21日〜25日までは高温となり23日は35℃を 超える猛暑日となる等気温の乱高下が見られた。 ※2 8月15日には前線が停滞し1日の降水量が130mmを超える大雨と なった。
・7月からの根痛みが回復しない状況の中、夜温の上昇と伴に8月23日〜
[病害虫発生状況]
28日おいて出荷のピークを迎えた。 ・その後は成り疲れにより出荷量が落ち込むも9月初めには回復基調と なっている。 ・収穫及び出荷の増大に大きく影響を与える夜温の低さが目立つ年と なっている。
・8月16日〜20日にかけての低温(最高20℃・最低11℃)により黒星病が
[出荷状況]
全域に広がり、樹体及び実自体にもでた園地もあった。また、高温多湿 から蒸し暑く炭素病も見られ、樹体も成り疲れからべト病も一気に広がっ ている状況で複数の病気が発生していることが今年の特徴となっている。 ・7月同様に「ダニ」の発生が多く死滅せず防除の徹底を図っているがイタ チゴッコの状況で困惑している。
・8月上旬〜中旬もダラダラ出荷が続いたが8月23日〜28日にかけ待望の
[規格・品質等]
出荷ピーク(28トン/日)を迎えた。 ・今年の特徴でもあるが小さい山と小さい谷で出荷が続いていたが、今季 最大の山を迎え一安心である。 ・8月29日以降は多少の成り疲れ等から出荷量が減少するも9月上旬から 盛り返してきた状況となっている。 ・また、今年の全国的な異常気象から市場入荷量が少なく、きゅうりの市 場価格は異常な高値となっており、農家の収穫・出荷意欲が旺盛とな り出荷量が増加した要因となっている。
・今年の特徴でもあるが全体に実が太めのものが多く、AMの10キロ段
[今後の生育・出荷の見込み]
ボールが25%を占め、SSが少ない現状で、出荷のメインと位置付け ている5キロ段ボールの出荷が伸び悩んでいる。 ・8月下旬の出荷ピークを受け樹体の成り疲れ又はホウ素・石灰の欠乏等 その要因は明確となっていないが、果自体にくびれが入る「くくれ果」が 多く発生している。
・9月4日は台風21号が北上中であり雨、風の被害がどれほどで治まるか
[その他]
が懸念される。 ・根張りが悪い中での台風の襲来であり強風被害がでない事を祈る状況で ある。 ・9月に入り出荷数量が盛り返してきた矢先であり被害の度合いが心配で ある。 ・農家は「棚」が潰れると収穫をあきらめる傾向にあり、被害は最小限に食 い止めたい。 ・今年の販売高単価(バカ値)が続けば収穫・出荷は続く可能性はある。
・8月の販売単価は、過去に類をみない高単価となっており生産農家は喜んでいる。(A品……3,200円/5kg・/4,500円/10kg)
[写真の補足説明]
・今年も熊による食害が発生し、例年よりも多い状況となっている。 ・台風の直撃は避けたい一心であり被害が最小限であることを祈っている。
・品種:豊実1号、播種:4月20日、定植:5月19〜20日、植栽本数: 700本/10a ・収穫始め:6月22日、収穫終わり:10月中旬頃 ・太めの果形が多く10kg段ボールの比重が高い。 ・太めの果形が多い圃場で花が少ない印象を持った。 ・成り疲れか要素不足か原因ははっきりしないが、「くくれ果」が多く 発生している。 ・成り疲れと樹体が弱っている為、実のイボが極端に少ないものが散見さ れた。 《1枚目》 ・太めの果形。 《2枚目》 ・太めの果形が多く、雌花・雄花が少ない圃場。 《3枚目》 ・「くくれ果」が多い。 《4枚目》 ・イボが少ない実。成り疲れか? | ||||||
調査日 | 調査時点の 生育ステージ |
調査産地 | 作付面積 [前年比] |
作況 [平年比] |
生育進度 [平年比] |
出荷進度 [平年比] |
圃場写真 (クリックで拡大) |
収穫期
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鹿角 | 減少 | やや不良 |
遅い (7日程度) |
遅い (7日程度) |
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8 月 2 日 |
[天候]
《7月》
[生育状況]
・気温は、上旬は高めで推移も低温の日があり、中旬は高め、下旬は平年 並みで推移。 ・降水量は、上旬で平年より多い、中旬で平年よりやや多い、下旬で平年 より少ないで推移。 ・日照時間は、上中旬はやや少ない、下旬はやや多いで推移。 ※1 7月は概ね平年を上回る日が多かったが、上旬の5日〜8日は極端に 気温が低く、最高気温が15℃を下回る日もあった。 ※2 7月20日、北東北が梅雨明けした。(平年より8日早い)
・7月上〜中旬における曇天、雨の影響により根張りが悪い状態の中、
[病害虫発生状況]
その後の晴天と高温により「しおれ」が発生、根傷みが全体的に広がっ た。 ・特に、収穫に大きく影響する中段の側枝の出が悪く、細く・弱い貧弱な ものが目立ち広範囲に広がっている。 ・斑点細菌病の防除回数が増加したことから、やや生育停滞が発生した。 ・7月下旬以降は晴天が多く、異常なまでの高温状況となり干ばつ状況に あり、潅水設備のないほ場にあっては潅水の回数が増加している。 ・例年より良くない状況である。
・斑点細菌病が広範囲に発生した事により、防除を繰り返し実施、発生
[出荷状況]
は抑制された状況にある。 ・また、一部の園地においては「ベト病」が発生している状況にある。 ・害虫にあっては、「アブラムシ、アオムシ、アザミウマ」の発生に伴 い、適切な防除を実施する事により減少した。 ・7月下旬からの高温により「ダニ」の発生が多く見られ、防除は実施し ているが減らない状況となっている。
・6月の出荷量は25トンで、生育停滞からその出荷が心配されたが計画通
[規格・品質等]
りとなった。 ・7月は388トンで、対前年比92%程度となっている。 ・出荷状況は、平年の70%程度の出荷で、販売単価は110%となってい る。 ・7月中旬〜下旬に入り、出荷が徐々に増加してきたもののピークが無い ダラダラな出荷が続いている。(ほ場により差がある。) ・例年の収穫では、日ごとに収穫量が増加しピークを迎え、一時減少し再 び増加、ピークを繰り返すことが通例であるが、本年は増加からピーク に入らず減少してしまう状況が繰り返し見られ、異例の状況となってい る。
・昨年までの8規格から4規格(AM・A・S・SS)へと規格の簡素化と見
[今後の生育・出荷の見込み]
直しを実施した。(市場等からの要望) ・出荷の規格は、AMが中心(50%)で、次いでA、Sの順となっている。 ・生育が停滞、悪い状況の中、品質は良好であるが規格の簡素化により 5kgDBのレギュラー出荷の増加を見込んだが、規格をクリア出来ない やや太めの果形のものが多く、レギュラー出荷は増えていない状況にあ る。
・根張りが悪い状況の中、側枝が細く、弱いことから今後の天候回復を期
[その他]
待する。 ・樹勢を回復させるため、発根促進剤の投与等を実施しているが、干ばつ のため薄めの投与となっていることからその効果を期待したい。 ・7月前半の曇天、雨、後半の晴天と異常な高温、干ばつと樹体へのダメ ージが大きい事から、天候と樹体の回復により8月の旧盆以降に出荷の ピークをもっていきたい。
・7月上旬に一時強風が発生し、「スレ果、キズ果」が多く見られ、製品
[写真の補足説明]
率が下がった状況にある。 ・全体的に葉の「しおれ」が広範囲に見受けられる。 ・全国的な品薄傾向により価格は前年の110%で推移していることから、 生産者の収穫意欲は旺盛である。 ・8月下旬には「もも」の収穫が始まり、きゅうりの収穫と重なることか ら堅調な価格の推移を望みたい。
・品種:豊実1号、播種:4月20日、定植:5月19〜20日、植栽本数: 700本/10a ・収穫始め:6月22日、収穫終わり:10月中旬頃 ・7月上旬・中旬の曇天・雨により生育が停滞し、根張りが悪く根傷みを 起こした。 ・7月下旬からの高温、干ばつにより極端な気象変化に伴い樹体は大きな ダメージを受けた。 ・中段の側枝が細く、弱いことは今後の収穫にも影響を与えかねない状況 であり、残念である。 ・太めの果形が目立っている。 《1枚目》 ・細く、弱い側枝。 《2枚目》 ・太めの果形が多い。 《3枚目》 ・根張りが悪く、根傷みの葉。 《4枚目》 ・ダニが付着している葉。 | ||||||
調査日 | 調査時点の 生育ステージ |
調査産地 | 作付面積 [前年比] |
作況 [平年比] |
生育進度 [平年比] |
出荷進度 [平年比] |
圃場写真 (クリックで拡大) |
生育期
|
鹿角 | 減少 | − |
遅い (10日程度) |
遅い (7日程度) |
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6 月 25 日 |
[天候]
《4月》
[生育状況]
・気温は、上旬は低め、中旬は平年並み、下旬はやや高めで推移。 ・降水量は、上旬は多く、中旬は平年並み、下旬は少なめで推移。 ・日照時間は、上旬少なめ、中旬は平年並み、下旬はやや多めで推移。 《5月》 ・気温は、上中旬は平年並み、下旬はやや高めで推移。 ・降水量は、上旬は平年並み、中旬は非常に多く、下旬は平年並みで 推移。 ・日照時間は、上中旬は平年並み、下旬は多めで推移。 《6月》 ・気温は、上旬は高め、中旬は低め、下旬は平年並みで推移。 ・降水量は、上中旬で平年並み、下旬で少なめで推移。 ・日照時間は、上旬は多め、中旬は少なめ、下旬は平年並みで推移。 ※1 6月上旬は30℃を越える日もあり、気温は高めで推移したが、中旬 に入り気温が一気に低下し最高気温が15℃以下、最低気温が10℃ 以下の日が続いた。下旬に入り平年並みに回復するも25日は気温が 上がらず最高21℃、最低10℃となった。 ※2 6月11日北東北が梅雨入り(6/25までは空梅雨の状況)
・播種は、4月20日、定植期は5月19日〜20日であった。
[病害虫発生状況]
・生育状況は、定植期の天候は概ね順調であったが、6月上旬に気温の高 い日が続き、中旬に入り気温が一気に低下し(最高15℃、最低10℃以 下)、5日間程度続いたため生育が停滞し、平年より10日程度の遅れと なっている。 ・極端な気温の変化に伴い、節間の伸びが短くなり樹体の伸びに悪影響が 出ており、また、病害虫の発生も多く見られる。 ・6月下旬に入り気温回復するも25日は冷たい風のせいか気温が低く影響 が懸念される。
・昨年同様に、気温が低いため黒星病が全域に広がっており、湿度が高い
[出荷状況]
ためか斑点細菌病が多発している。(防除の徹底を図った。) ・害虫は「アブラムシ、アオムシ、アザミウマ」の発生が見受けられ、広 範囲に広がっている。
・生育停滞から7日程度の遅れにより極僅かな出荷となっている。
[規格・品質等]
・本格的な出荷開始は、7月になることが予想される。
・初なり果の出荷である。
[今後の生育・出荷の見込み]
・梅雨に入ったものの雨が少なく空梅雨傾向であるが、夜温の低い日が多く、生育は遅れている状況にある。
[その他]
・今後は、天候の回復と夜温の上昇を望みたい。 ・黒星病及び斑点細菌病及びアブラムシ、アザミウマ等の防除の徹底を図る。
・生産者数は、132名(前年より5名減(3名増の8名減、新規就農者2名
[写真の補足説明]
含む。) ・6月上旬の高温と6月中旬の低温の影響で、極端な気温の変化に樹体が対 応できずダメージを受け、生育の停滞を招いている。また、病害虫の発 生が多く見受けられる。 ・調査日の6月25日は晴天であったが、風が冷たく気温も上がらなかっ た。
・品種:豊実1号、播種:4月20日、定植:5月19〜20日、植栽本数: 700本/10a ・収穫始め:6月22日、収穫終わり:10月中旬頃 ・気温の乱高下により一時停滞したものの回復傾向にある。 ・気温が低下した時期の節間は、非常に狭くなっている。 ・6月下旬の果形は、にんじん型の先細り果となっている。 ・葉の裏側にはアブラムシ、アザミウマが付着している状況にあった。 |