福岡県(冬キャベツ)

生産ステージ

播種期 7月下旬〜8月下旬

定植期 8月下旬〜10月上旬

収穫期 11月上旬〜翌3月下旬

出荷最盛期 3月上旬〜3月下旬

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
                                                                                               
                                                                                               
                                                                                               
                                                                                               

第4回目(調査日:3月16日) New

調査時点の生育ステージ 収穫期 調査産地 JA北九 若松地区
作付面積[前年比] 前年並み 作況[平年比] 不良
生育進度[平年比] 遅い 出荷進度[平年比] 遅い
天候状況

2月は、天候に恵まれた日が多かったことから日照時間は平年を上回り、中旬に降雨日があったものの、降水量は平年の約3割と大幅に下回った。気温は、最高気温が25日までは7℃前後で14℃台まで上がる日や2℃台までしか上がらない日もあるなど、寒波の影響を強く受け、最低気温が0℃前後で6℃台までしか上がらない日もあり、最低気温が0℃前後で、6℃台までしか下がらない日もあった。

3月は、1日に降雨があったものの、それ以降は天候に恵まれた日が続いている。気温は、最高気温が上旬は13℃前後、中旬は20℃前後で推移し、最低気温が11日までは5℃前後で1℃台の日もあり、12日以降は12℃前後と寒さが緩んできている。

生育状況

低温干ばつ傾向下での中期生育となったことから、暖候期に入った現在も葉の大きさが充分とはいかず、小玉な結球となっている。

病害虫発生状況

特に無し。

規格・品質

低温干ばつ傾向で生育が抑制されてきたため、出荷量は前年及び前々年の6割程度と少ない。

品質は良いが、L比率が平年の65%と顕著な小玉傾向。

今後の生育・出荷の見込み

葉の展開、生育が抑制されてきたことで、現在結球中のものの小玉傾向で推移する見込みのため、出荷量の伸びは期待できない。

暖候期に入り、気温は上昇しているが、依然として干ばつ傾向での生育となっており、今後、平年並みの降水量で推移した場合、急激な肥料吸収により割れ玉になる恐れもある。

写真の補足説明

《1~7枚目》

  • 圃場の様子
  • 1、2枚目:若松高尾地区の圃場
  • 品種は冬勝利(3、4月どり)
  • 低温干ばつで生育停滞
  • 在圃品質は良好
  • 3枚目:同圃場
  • 品種はTCA422(厳寒期どり)
  • 低温干ばつでベタ切りができずに拾いどりとなっている
  • 低温干ばつでアントシアンがのっている
  • 4~7枚目:若松有毛新屋敷地区の圃場
  • 品種は冬のぼり
  • 低温干ばつでの生育となったため、小玉傾向
  • 在圃品質は良好

《8、9枚目》

  • 加工・業務用コンテナ出荷の様子
  • 小玉ながら品質良く、しっかり巻いているためにある程度重量が確保されている

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福岡県(冬キャベツ)
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第3回目(調査日:2月16日)

調査時点の生育ステージ 収穫期 調査産地 JA北九 若松地区
作付面積[前年比] 前年並み 作況[平年比] 不良~やや不良
生育進度[平年比] 遅い 出荷進度[平年比] 遅い
天候状況

1月は、天候に恵まれた日が多かったことから日照時間は平年を大幅に上回り、下旬にまとまった降雨の日があったものの、降水量は平年の4割弱と大幅に下回った。気温は、最高気温が10℃前後、最低気温が2℃前後で推移した。

2月は、曇天日があるものの比較的天候に恵まれており、中旬に降雨日があったものの降水量はほとんど無い。気温は、最高気温が9℃前後で14℃まで上がる日もあり、最低気温が3℃前後で推移している。

生育状況

生育初期からの干ばつ傾向が継続しており、さらに厳冬期の低温も重なったことで、生育は平均で15日程度遅れており、小玉傾向で生育も揃っていない。

圃場によっては、当初年内どり予定の玉を2月に入っても収穫しているところがあるなど、圃場間で生育遅れの程度が大きいところがある。

病害虫発生状況

特に無し。

規格・品質

生育の大幅遅れから、出荷も15日程度遅れている。

品質は問題ないものの、規格は2L比率は平年では3割あるところだが本年は2割、平年では1割以下のMが本年は2割近くと顕著な小玉傾向になっている。

今後の生育・出荷の見込み

生育遅延、小玉傾向のまましばらく続く見込み。

今後、暖候期に入り、低温干ばつが解消された場合、急激な肥大回復で割れ果の発生が懸念される。

写真の補足説明

《1~4枚目》

  • 若松高尾地区の圃場の様子
  • 初期生育期は干ばつ、年末からは低温も加わり、大幅な結球、肥大遅れとなっている
  • 低温に加えて干ばつ傾向のために、アントシアンが強くのっている
  • 年内どり(冬どり錦秋)が収穫適期にならずに在圃しているなど、干ばつの影響が著しい
  • 小玉傾向のため、当初策定していた出荷計画を大幅に下回る可能性がある

《5~8枚目》

  • 若松有毛新屋敷地区の圃場
  • 低温に加えて干ばつ傾向のため、アントシアンが強くのっている
  • 圃場内の生育差が大きく、生育が遅れて小玉になっているものについては、外葉全体に強くアントシアンがのっている
  • 年明けには出荷予定であったTCA422は生育は大幅に遅れており、後口の冬勝利も3月下旬にずれ込む見込み

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第2回目(調査日:12月8日)

調査時点の生育ステージ 収穫期 調査産地 JA北九 若松地区
作付面積[前年比] 前年並み 作況[平年比] やや不良~不良
生育進度[平年比] 遅い 出荷進度[平年比] 遅い
天候状況

11月は、中下旬にまとまった降雨の日があったことから降水量は平年を上回り、天候に恵まれた日が多かったことから日照時間も平年を上回った。気温は、最高気温が中旬までは18℃前後、下旬は14℃前後で推移し、最低気温が25日までは10℃前後、26日以降は5℃前後で推移した。

12月は、天候に恵まれた日がある中、一時的に降雨があった。気温は、最高気温が12℃前後、最低気温が4℃前後で推移している。

生育状況

8月中旬の寒冷前線による豪雨の影響で、過去に例のない定植時期の遅れとなったことに加え、9月下旬以降の干ばつの影響で活着不良となったことからの生育不良及び生育遅れとなったことから、現在も年内出荷ものについては平年より15日程度、年明け出荷ものについては同7日程度遅れている。

病害虫発生状況

特に無し。

規格・品質

品質は良好だが、規格は11月出荷分がL以下の比率が85%(うちM比率は25%)と小玉傾向であった。

このため、出荷量は計画の3分の1と大幅に下回った。

今後の生育・出荷の見込み

年内出荷分については、生育遅れ等の影響が大きいため、計画を下回る見込み。

年明け出荷分については、程々に降雨があった中での結球、肥大となっているため、徐々に生育は回復基調となっているが、ラニーニャによる厳冬期の気温低下により生育停滞となる可能性も否定できない。

写真の補足説明

《1~5枚目》

  • 年明け出荷予定の圃場の様子(若松高尾地区)
  • 品種はTCA422
  • 病害虫無く、結球、肥大は順調で、在圃品質も良好
  • 定植遅れにより生育は平年より1週間程度遅れているものの、降雨により生育速度は回復傾向
  • 現在は比較的気温が安定しているが、年明けに急激な気温低下があった場合、生育が停滞する可能性もある

《6、7枚目》

  • 年内出荷予定の圃場の様子(若松有毛新屋敷地区)
  • 品種は冬どり錦秋
  • 寒冷前線による豪雨の影響で定植時期が遅れたため、定植は9月10日
  • 定植期の遅れから生育ステージが遅れており、小玉傾向のまま収穫期を迎える
  • 本圃では年明けどりのTCA422も在圃しているが、こちらは株にバラツキがあるものの、生育進度は回復傾向

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第1回目(調査日:10月28日)

調査時点の生育ステージ 生育期 調査産地 JA北九 若松地区
作付面積[前年比] 前年並み 作況[平年比] 不良~やや不良
生育進度[平年比] 遅い 出荷進度[平年比] 遅い
天候状況

8月は、秋雨前線や台風の影響で降水量が平年の4倍弱と大幅に上回り、9月も、秋雨前線や台風の影響で上中旬に大雨やまとまった降雨があり、特に2、3日は連続した大雨となったことから降水量は平年の1.6倍と大幅に上回り、日照時間は平年を大幅に下回った。気温は、最高気温が28℃前後、最低気温が22℃前後で推移した。

10月は、天候に恵まれた日が続いており、干ばつ傾向となっている。気温は、最高気温が15日までは28℃前後、16日以降は21℃前後で推移し、最低気温が17日までは17℃前後、18日以降は12℃前後で推移している。

生育状況

8月中旬に秋雨前線の影響で連続した大雨となったことで圃場準備が大幅に遅れ、定植作業は半月遅れの9月上旬からとなった。

生育初期の9月下旬以降は一転して干ばつ傾向となり、生育初期のものは根の肥料吸収が大幅に阻害されたことによる生育遅れ、定植直後の遅い作型について活着不良なっている。

干ばつ対策として、株元かん水を徹底しているが、生育回復には至っていない。

このため、生育は15日程度遅れている。

病害虫発生状況

気温が比較的高い中、干ばつ傾向で推移していることから、当地を含む全県的に鱗翅目害虫の発生が増加しており、中でもヨトウムシの発生が多い

今後の生育・出荷の見込み

現在は干ばつにより生育が15日遅れているが、今後はラニーニャ現象による寒波になるとの気象予報のため、1、2月出荷予定のものは更なる生育遅れになることも危惧され、3月以降にずれ込む可能性がある。

写真の補足説明

《1~4枚目》

  • 当初8月末定植予定だったが、9月初めに定植がずれ込んだ圃場の様子
  • 品種は冬どり錦秋
  • 当初の収穫予定は11月初めだったが、定植遅れとその後の干ばつにより、11月下旬からの収穫となる見込み
  • 干ばつのために根の肥料吸収が弱く、ようやく結球開始となったところ
  • 気温高で干ばつにより、鱗翅目害虫の発生が多いため、予察に基づき、若齢幼虫のうちの防除を徹底している

《5、6枚目》

  • 9月上旬定植の圃場の様子
  • 品種はTCA422(厳冬期どり)
  • 当初は2月上旬収穫予定であったが、干ばつと今後予想される寒波により、3月以降にずれ込む恐れがある
  • 一部圃場では、干ばつにより活着不良が散見される

《7~10枚目》

  • 11月初めに収穫予定の圃場の様子
  • 品種は冬どり錦秋
  • 定植遅れと干ばつの影響はあるものの、当該圃場は基盤整備により畑地かん水設備が整備されていることから、他の地区よりは干ばつの影響が少ない
  • とはいえ、15日程度の生育遅れとなっている

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