岐阜県(夏秋トマト)
生産ステージ
播種期 2月上旬〜5月中旬
定植期 4月中旬〜6月下旬
収穫期 6月上旬〜11月下旬
出荷最盛期 8月上旬〜9月下旬
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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第4回目(調査日:9月4日) New
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 飛騨 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | 平年並み |
生育進度[平年比] | 平年並み | 出荷進度[平年比] | 平年並み |
天候状況
梅雨明け後の8月は天候が回復したことにより、日照時間が増加して平年より気温が高くなったため、高温乾燥傾向となった。
生育状況
梅雨時の寡日照で花落ちによる8月下旬の収量減が懸念されていたが、かえって着果量が少なかったことで樹勢を維持することができたため、その後の果実の生育を促進することができたことにより、出荷量の落ち込みを想定よりも抑えることができた。
病害虫発生状況
これまでの寡日照による樹勢の弱まりやその後の高温乾燥傾向により、一部の樹で灰色かび病や葉先枯れ症が発生したことから、防除暦に則った予防治療剤散布による病害抑制、樹勢回復に向けた葉面散布等を行い、収量に影響のない程度に抑え込んでいる。
規格・品質
出荷量は、8月中旬が日量30000~35000ケース、下旬が一時同40000~45000ケースに増加したものの、9月現在は同30000ケース前後で推移している。
品質良く、大玉傾向となっている。
今後の生育・出荷の見込み
9月下旬にかけて日量30000ケースの出荷が見込まれるが、その後は秋の深まりで日照時間が減少することとともに着色が鈍化するため、出荷量が徐々に減少し、11月中旬に終了する見込み。
写真の補足説明
《1、2枚目》
- 5月14日定植の圃場(JAひだ管内、高山(標高750m))
- 9月4日現在出荷最盛期
- 品種は麗月(接木苗)
- 10段目が開花し、6、7段目が出荷期
- 梅雨明け後の天候回復による日照時間の増加で、樹勢が回復してきた
- 今後は11段目で芯止めし、11月中旬まで出荷予定
《3、4枚目》
- 6月6日定植の圃場(JAひだ管内、高山)
- 9月4日現在出荷最盛期
- 品種は桃太郎ギフト(自根苗)
- 11段目が開花し、6段目が出荷期
- 11月中旬まで出荷予定
《5、6枚目》
- 6月10日定植の圃場(JAひだ管内、高山)
- 品種は桃太郎エイト(自根苗)
- 9月4日現在出荷最盛期
- 10段目が開花し、5段目が出荷期
- 11月中旬まで出荷予定
《7、8枚目》
- 5月23日定植の圃場(JAひだ管内、高山)
- 1段目は7月20日頃から出荷開始となった
- 10段目が開花し、6、7段目が出荷期
- 11月中旬まで出荷予定
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第3回目(調査日:8月7日)
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 飛騨 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | やや不良 |
生育進度[平年比] | 遅い | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
7月は、上旬に記録的な豪雨があり、その後は曇雨天が続いたために、寡日照で降水量が平年を大幅に上回った。
梅雨明けは8月1日で、梅雨明け後は天候が回復し、著しい高温となっている。
7月8日の豪雨による被害は、下呂市でハウス100棟が冠水したものの、すぐに水がはけたことから、生育への影響は殆ど無かったと思われる。
生育状況
これまでの過湿及び寡日照のため、根が弱ったことから生育不良となったため、花落ちが発生し、肥大中の実も着色が鈍くなった。
8月以降は天候が回復したために、下段から徐々に着色が進み始めている。
病害虫発生状況
これまでの低温、過湿及び寡日照のため、灰色かび病、葉先枯れ症等が発生した圃場があったため、予防治療剤による適正防除を実施。
規格・品質
これまでの過湿及び寡日照の影響で、7月下旬の出荷量は、日量15000~18000ケースと少なめで推移した。
8月に入ってからは、天候は回復したために出荷量は伸びており、調査日の8月7日は30000ケースとなった。
品質は良好だが、生育終盤まで樹に力があるものの麗夏よりやや小ぶりな麗月の作付けが増加したことに加え(JAひだ全体の6割)、これまでの寡日照の影響でL及びM中心と小玉傾向になっている。
今後の生育・出荷の見込み
今後、8月中旬にかけての出荷量は、日量30000~35000ケース程度、その後は花落ちした段の収穫になるため、8月下旬は同20000ケース前後と3割程減少する見込み。
写真の補足説明
《1~7枚目》
- 標高750mの高山の圃場
《1、2枚目》
- 6月6日定植の圃場
- 品種は桃太郎ギフト(自根)
- 7段目が開花
- 1段目は7月中旬に出荷開始で、現在4段目が出荷期
- 寡日照により4~6段目が花落ちし、通常、各段3~4玉着果するところ、1~2玉しか着果していない
- 根張りも弱く、液肥による葉面散布で樹勢回復を図っている
《3枚目》
- 6月6日定植の圃場
- 品種は桃太郎ギフト(自根)
- 7段目が開花
- 1段目は7月20日に出荷開始で、現在2及び3段目が出荷期
- 麗月同様、4~5段目の着果が寡日照により花落ちしたため、2玉程度しか着果していない
《4枚目》
- 6月10日定植の圃場
- 品種は桃太郎エイト(自根)
- 1段目は8月上旬に出荷開始
《4~7枚目》
- 5月23日定植の圃場
- 品種は桃太郎セレクト(自根)
- 9段目が開花
- 1段目は7月20日頃から出荷開始で、現在4段目が出荷期
- 葉先枯れ症が確認されており、樹勢が弱まっていることから、今後は灰色かび病の発生も懸念されるため、樹勢回復と適正防除を励行している(樹勢の弱まりと生理障害はどの圃場も共通)
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第2回目(調査日:7月2日)
調査時点の生育ステージ |
生育期 収穫期 |
調査産地 | 飛騨 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | 平年並み |
生育進度[平年比] | 平年並み | 出荷進度[平年比] | 平年並み |
天候状況
6月上旬は、高気圧に覆われて晴れた日が多かったものの、中旬以降は、梅雨前線や湿った空気の影響で曇雨天日が多く、大雨になった日もあった。
月降水量はかなり多く、日照時間もやや多かった。
本調査後、活発な梅雨前線の影響により7月6日から大雨となり、8日には大雨特別警報が発令された。
生育状況
樹勢も良く、概ね順調。
病害虫発生状況
灰色かび病、葉先枯れ症の散見される圃場が一部あり、防除を徹底している。
規格・品質
6月下旬から一部地域(益田地区)で出荷が開始。
品質は良好。
今後の生育・出荷の見込み
7月中旬から飛騨全域で出荷が開始される見込み。
今般の大雨により、下呂市内でトマトのハウスが冠水する等の被害が出ており、被害を免れた圃場でも、今後の天候によっては、生育に大きな影響が生じることが懸念される。
このため、大雨後の病害対策を徹底する必要があり、生産者、県及びJAが一丸となって取り組み、今後の当地産夏秋トマトの安定出荷を行い、味が濃く、みずみずしい飛騨トマトを消費地に届けてまいりたい。
写真の補足説明
《1~8枚目》
- 高山市の圃場(標高750m)
- 病害虫等もみられず、生育は良好
《1、2枚目》
- 5月14日定植の株
- 品種は麗月(接木)
- 5段目が開花
- 1段目は7月中旬に出荷予定
《3、4枚目》
- 6月6日定植の株
- 品種は麗月(接木)
- 3段目が開花
- 1段目は7月末に出荷予定
《5、6枚目》
- 6月10日定植の株
- 品種は桃太郎エイト(自根)
- 2段目が開花
- 1段目は7月末から8月初めに出荷予定
《4枚目》
- 5月23日定植の株
- 品種は桃太郎セレクト(自根)
- 4段目が開花
- 1段目は7月20日頃から出荷予定
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第1回目(調査日:6月1日)
調査時点の生育ステージ | 定植期 | 調査産地 | 飛騨 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | - |
生育進度[平年比] | 平年並み | 出荷進度[平年比] | - |
天候状況
4月下旬は、低温で降雪があったものの、5月以降、平均気温は平年より高く、降水量は少なく、日照は平年並みであった。
生育状況
生育は順調。
病害虫発生状況
特に無し。
今後の生育・出荷の見込み
7月中旬から出荷開始予定。
写真の補足説明
《1~3枚目》
- 5月14日定植圃場
- 株間は50cm、10a当たりの定植本数は2000本
- 2段目が開花し、7月中旬頃から出荷予定
- 生育は良好
《4、5枚目》
- 5月23日定植圃場
- 品種は桃太郎セレクト(自根)
- 1段目が開花し、7月下旬から出荷予定
- 生育は良好
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