高知県(冬春ピーマン)
生産ステージ
播種期 7月上旬〜7月下旬
定植期 8月中旬〜9月中旬
収穫期 10月上旬〜翌6月中旬
出荷最盛期 3月上旬〜5月下旬
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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第4回目(調査日:1月19日) New
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 安芸 |
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作付面積[前年比] | 増加 | 作況[平年比] | やや不良 |
生育進度[平年比] | 遅い | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
1月は、中旬まで天候に恵まれて乾燥傾向が続いたものの、下旬に入り周期的にまとまった降雨となっている。気温は、上旬に寒波等の影響で最高気温が5℃台、最低気温が-4℃台まで冷え込んだ日があったものの、中旬は最高気温が14℃前後、最低気温が3℃前後で推移し、下旬は最高気温が15℃前後、最低気温が8℃前後と、中旬よりも寒さが緩んでいる。
生育状況
全体的に着花、着果量はまずまずだが、冷え込みにより肥大が遅れている。
一部、うどんこ病が発生した樹は、着果量の割に肥大が遅く、着果負担のかかった樹は樹勢が弱っているものがみられるが、全体的な出荷量には影響していない。
病害虫発生状況
病害は、うどんこ病、害虫はヨトウ類、アザミウマがみられるハウスがあるものの、発生初期の効果的な異なる薬剤系統のローテーション散布により、病害虫密度を抑制しているため、特に問題は無い。
規格・品質
着果量は充実しているものの、肥大が遅れていることから減少傾向となっている。
品質は良好だが、細長く、先のとがった実がみられる。
今後の生育・出荷の見込み
地域によっては、1月下旬から2月上旬にかけて増加してくる見込み。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- ハウス内の様子
- 着果量は充実しているが、肥大が遅れている
- 着蕾、着花も良好
- 樹の管理も行き届いており、採光性は良好
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第3回目(調査日:12月18日)
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 安芸 |
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作付面積[前年比] | 増加 | 作況[平年比] | やや不良 |
生育進度[平年比] | 平年並み | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
12月は、日照に恵まれて殆ど降雨がないため、乾燥傾向となっている。
気温は、日照に恵まれたことで、上旬は最高気温が17℃前後、最低気温が7℃前後で推移したが、中旬以降は冬型の気圧配置となってきたことで、
最高気温は11℃前後、最低気温は2℃前後に低下し、氷点下になる日もあった。
生育状況
連続着花、連続着果しているものの、追肥等管理を徹底していることから、樹勢は特に弱っていない。
病害虫発生状況
病害は、うどんこ病・斑点病、害虫は、アザミウマ・アブラムシ・コナジラミが若干みられるものの、異なる薬剤系統によるローテーション散布により病害虫密度を十分に抑制している。
規格・品質
品質は特に問題なし。L品の出荷は減ってきたように思われる。アザミウマ等がみられる地域では、B品が増えているところもある。
今後の生育・出荷の見込み
着果は増加傾向にあり、20日から年末にかけて出荷量も増加するのではないかと予想される。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- 上段部に着果が多く見られる。
- うどんこ病等の病害や害虫は見られない。
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第2回目(調査日:11月19日)
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 安芸 |
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作付面積[前年比] | 増加 | 作況[平年比] | 平年並み |
生育進度[平年比] | 平年並み | 出荷進度[平年比] | 平年並み |
天候状況
10月は、上旬の8、9日に接近した台風14号の影響により大雨となり、下旬の22日は、前線を伴った低気圧の影響で大雨となったことにより、降水量は平年を大幅に上回った。気温は、最高気温が中旬まで27~25℃、下旬に入ると22℃前後で推移した。降水量が平年を上回ったものの、大雨の日以外は天候に恵まれたことから、日照時間は平年を上回った。
11月は、上旬及び下旬にまとまった降雨となった日があったため、平年を上回った。大雨の日以外は天候に恵まれたことで、気温は平年並みで日照時間は平年を上回り、最高気温は、中旬まで25℃を上回る日があったものの、下旬は20℃を下回った。最低気温は13℃前後で推移し、下旬の28日以降は10℃を下回った。
生育状況
着花及び着果量は多く、収量も増加してきたことで、樹への着果負担が懸念されたが、日照に恵まれたことに加え、追肥等の適正な管理を励行していることで、樹勢は適正に維持された。
病害虫発生状況
病害については、一部でうどんこ病が確認されるものの、特に問題無し。
害虫については、日照によるハウス内気温高で一時期アザミウマ類やヨトウ類、アブラムシ、コナジラミ、ハダニ等の発生がみられたが、気温の低下とともに現在は減少傾向にある。気温低下だけでなく、早期防除を徹底したことで、全体的に落ち着いている。
規格・品質
9月からの高温で日焼け果の発生が多くみられたが、気温の低下とともに現在は減少傾向となっている。
アザミウマの被害果も殆ど無く、品質は良好。
規格は、収量が増加したことから収穫作業に追われたことで、L果の割合が多かった。
今後の生育・出荷の見込み
これから11月下旬にかけて減少傾向になるハウスもあるが、本年産は着果量が多いため、産地全体としては12月上旬から増加すると思われる。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、今年度は他品目からピーマンへの品目転換が一部でみられる。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- ハウス内の様子
- 連続着果しているが、樹勢は良好
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第1回目(調査日:10月7日)
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 安芸 |
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作付面積[前年比] | 増加 | 作況[平年比] | やや不良 |
生育進度[平年比] | 平年並み | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
9月は中旬まで残暑が続いたが、最低気温は、20日以降20℃を下回る日が多くなってきた。降水量は、11日に県下で記録的短時間大雨情報が出たことなどにより、平年を大幅に上回った。
10月上旬は、台風14号の影響で数日間悪天候が続いた。
生育状況
8月定植の圃場では連日の猛暑、9月の天候不順の影響で花落ち等がみられた。現在は、生育が回復傾向になった。
9月定植の圃場は、樹が順調に生育し、着花及び着果しているものの、地区によっては肥大速度が緩慢で、収穫ペースが遅れているようにも見受けられる。
病害虫発生状況
夏期の高温により、ヨトウ類の発生が各地でみられる。その他の害虫は、地区によってチャノホコリダニの発生も多くなっている。アザミウマ類やコナジラミ類の発生もみられるが、特に問題無い。
これら害虫に対して、異なる薬剤系統によるローテーション散布により、効果的に害虫密度を抑制している。
規格・品質
8月定植の圃場は、9月の出荷が平年よりも少なめで推移した。
9月初旬定植の圃場は、徐々に出荷が始まっているものの、出荷ペースはやや遅めと思われる。
品質、規格とも良好。
今後の生育・出荷の見込み
台風14号による天候不順等の影響にもよるが、今後、10月下旬頃に出荷が出揃って増加する見込み。
天候不順による花落ち、肥大遅れになった場合、出荷揃いは11月にずれ込むことも危惧される。
今年産は、コロナ禍の影響等により、他品目からの品目転換により作付面積は増加した。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- 9月1日定植の圃場
- 10月6日時点で、3回収穫済み
- 3節目から上段に向かって、順調に着花及び着果している
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