福岡県(冬レタス)

生産ステージ

播種期 8月上旬〜11月下旬

定植期 8月下旬〜12月中旬

収穫期 10月下旬〜翌3月下旬

出荷最盛期 11月中旬〜翌2月下旬

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

第1回目(調査日:10月26日) New

調査時点の生育ステージ

生育期

収穫期

調査産地 JAみい
作付面積[前年比] 前年並み 作況[平年比] 不良
生育進度[平年比] 遅い 出荷進度[平年比] 遅い
天候状況

8月は、秋雨前線や台風の影響で降水量が平年の約4倍と大幅に上回ったが、9月は、秋雨前線等の影響で上中旬に大雨やまとまった降雨の日があったものの、曇天日や晴れの日が多かったことで降水量は平年を下回り、日照時間も平年を下回った。気温は、上下旬が31℃前後で月末は33℃まで上がり、中旬は28℃前後で推移した。最低気温は、22℃前後で推移した。

10月は、天候に恵まれた日が続いており、気温は、最高気温が16日までは32℃前後と高温で推移したものの、17日以降は22℃前後に落ち着き、最低気温が16日までは18℃前後、17日以降は12℃前後で推移している。

生育状況

8月中旬の秋雨前線による豪雨で圃場準備が遅れ、その後9月上旬までの断続的な降雨と寡日照により定植作業が遅れたことから、長期間の育苗になってしまったために老化苗となり、傷み等による廃棄もあった。

定植後は、老化苗による活着不良や初期生育不良はもちろん、9月中旬以降は、天候が回復して高温干ばつ傾向となったために土壌中の水分含量が低下し、根の肥料吸収が著しく阻害されたことで、比較的順調な株も生育不良となった。

このため、生育は10日程度遅れている。

病害虫発生状況

短時間に豪雨となる日があったものの、8月下旬後半以降は天候に恵まれた日が多く、気温も高温で推移したことから、鱗翅目害虫の発生が増加した。

中でも、防除困難な重要害虫であるオオタバコガについては、既存の薬剤系統では防除効果が期待できず、比較的防除しやすい若齢幼虫のうちに密度を抑制する必要があるため、防除暦に基づく早期防除を徹底してきたものの、天候回復後は高温乾燥傾向で推移してきたため、10月後半のレタスにおける寄生率が平年の2.5倍と大幅に増加しており(キャベツでは同6倍で過去10年間で最も高い)、害虫密度が抑制できない状況となっている。

県防除所では、10月26日に病害虫発生予察注意報(第1号)により防除徹底を促しているが、幼虫が食害しながらレタスの玉の内部に潜り込んでしまうために薬液が効きにくいことに加え、成虫の飛翔距離が長いことから産卵のために長距離移動することが可能なこと等から、レタスだけでなく、他品目を含む産地全体への被害拡大を防止することも視野に入れ、食害の多い圃場では自主的な圃場廃棄が始まっている。

また、ハスモンヨトウについても平年の1.5倍の寄生率となっており、被害が出ている。

10月中旬後半以降、気温は秋らしく低下してきたものの、11月は平年よりも気温高で推移する見込みであり、依然として鱗翅目害虫の生育適温条件で推移することから、これらの害虫密度抑制に向け、適正防除はもちろん、圃場廃棄を含む発生拡大防止策を講じている。

規格・品質

オオタバコガを中心とした鱗翅目害虫による食害等により、収穫率は4割と低調。

食害果の混入を防止すべく、選果選別の徹底を平時よりも励行していることで品質はしっかりと維持しているが、気温高と生育不良によりA品率は全体の2割と低い。

今後の生育・出荷の見込み

気温高で、かつ、防除困難なオオタバコガの発生が増加したことで鱗翅目害虫の密度抑制が速やかに図れていないことから、気温が落ち着く11月中旬までは計画を大幅に下回る出荷となる見込み。

出荷できるものについては、徹底した選果選別により高品質なものを出荷してまいりたい。

写真の補足説明

《1~5枚目》

  • 生育不良、かつ、オオタバコガによる食害の著しい圃場の様子
  • 天候不良により圃場準備、定植作業が遅れたために老化苗の定植となってしまい、活着不良となった
  • 活着後は、高温干ばつにより枯死したものもあるために歯抜け状態となっており、生育は10日程度遅れている
  • 比較的順調に生育できた株については、外葉等は充実しているものの、株元からオオタバコガが食害し、玉内部に入り込んでしまっている
  • オオタバコガは、そもそも防除困難な重要害虫なことに加え、食害しながら玉内部に入り込んでしまうため、科学的防除が非常に難しい
  • このため、食害により玉内部にオオタバコガが入り込んだ株が多い圃場では、既に自主的に圃場廃棄が始まっている

《6~8枚目》

  • 比較的生育が順調な圃場の様子
  • 活着、初期生育が順調な圃場でも、高温干ばつにより生育が10日程度遅れている
  • 今後、平年並みの天候で推移してくれれば、11月末から12月上旬に出荷できる見込み
  • しかし、平年よりも生育が遅れているため、天候次第では結球途中で抽苔してしまうことも危惧される

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