北海道(秋にんじん)
生産ステージ
播種期 4月下旬〜7月上旬
収穫期 7月中旬〜10月下旬
出荷最盛期 8月上旬〜10月下旬
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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第4回目(調査日:9月13日) New
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 富良野市 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | 不良 |
生育進度[平年比] | やや遅い | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
9月は、周期的に降雨日や大雨の日がある。気温は、最高気温が27℃前後、最低気温が16℃前後で推移している。
生育状況
8月中旬までは高温干ばつ傾向となったことから、根の肥料吸収が大幅に緩慢になり、生育、肥大が遅れていた。
その後は収穫圃場が標高が高い場所になってきたことから比較的高温の影響が少なかったこと、気温も徐々に落ち着いてきたことから、生育は回復傾向で、生育進度は平年より3日程度の遅れとなっている。
病害虫発生状況
これまでの高温の中、降雨で黒すす病、根腐れの発生が多くなっていることから、予防治療剤の散布により病害密度の抑制を図っている。
規格・品質
歩留まり率は平年の6割程度の45~50%にまで回復してきたものの、出荷量は平年より2割程度少なく、出荷進度は平年より7日程度遅れている。
選果選別の徹底により出荷品質は維持しているもの、平年より品質が悪く、規格は2L:10%、L:30%、M:40%、S:20%と小ぶり。
今後の生育・出荷の見込み
現在の出荷進捗率は約6割程度、本年産は平年より2割程度収穫が遅れており、収穫終了は平年より5日遅い10月15日を見込む。
後半は原料向けの規格は問題ないものの、平年より腐れや割れが多いことから、出荷量は平年の9割程度になる見込み。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- 7月21日播種の圃場の様子
- 1、2枚目:品種は晩抽天翔
- 生育、肥大は順調で10月15日収穫予定
- 3枚目:品種はアロマ810(試験栽培)
- 発芽ムラがあったものの、その後は順調に生育
- 4枚目:品種は彩極(試験栽培)
- 試作品種の中では一番生育が良い
《5、6枚目》
- 6月17日播種の圃場の様子
- 品種は晩抽天翔
- 生育、肥大は良好で9月下旬収穫予定
《7~12枚目》
- JA選果場の様子
- 選果選別を徹底し、出荷品質を維持している
- 全体的に小ぶり傾向
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第3回目(調査日:8月22日)
調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 富良野市 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | 不良 |
生育進度[平年比] | やや遅い | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
7月は、周期的に曇雨天日があったことから日照時間は平年を下回ったものの、降水量は平年を大幅に下回った。気温は、最高気温が30℃前後で33℃台の真夏日もあり、最低気温が18℃前後で推移した。
8月は、上旬に大雨や降雨日が続き、下旬も大雨の日があったことから、23日時点の累計降水量はすでに月間平均降水量を上回っている。気温は、最高気温が32℃前後で36℃台の猛暑日もあり、最低気温が20℃前後で推移している。
生育状況
7月の高温干ばつで肥料吸収が緩慢になっていることから、生育、太りは緩慢で平年より4日程度遅れている。
特に、4月から5月上旬播種は肥料吸収が緩慢になった影響が大きく、著しく肥大が遅れているため、小ぶりでL以上の太りがほとんどない。
8月は高温傾向が続く中、一転して大雨や降雨が続いたことから、急激な過湿で、排水不良地を中心に一部で根腐れや黒すす病が発生している。
病害虫発生状況
8月の高温過湿により、排水の悪い一部圃場では根腐れ、黒すす病が発生したことから、滞水防止や降雨前の予防的防除等を行っている。
規格・品質
7月25日から共同選果開始したものの(前年は7月22日)、高温干ばつによる搬入量不足により1週間程度中断した。
8月中旬以降は順調に選果が行われているが、選果量は通常の7割程度と大幅に少ない。
選果を徹底していることから出荷品質は良く(歩留まり率は50%以下)、規格は2L:5%、L:15%、M:40%、S:40%。
歩留まり率の低下により、ジュース向け原料が増加。
今後の生育・出荷の見込み
今後は6月播種の収穫に入ることから、太りの良いものが増える見込みだが、高温多湿傾向が続いていることから、根腐れ、黒すす病の発生が懸念され、今後も平年を下回る出荷量となる見込み。
富良野だけでなく、音更、ようてい等の他産地も作柄は良くない。
写真の補足説明
《1~3枚目》
- 7月21日播種の圃場の様子
- 品種は晩抽天翔
- にんにくの後作として播種
- 生育は順調
《4枚目》
- 試作圃場の様子
- 品種は彩極、アロマ810、ベジョ3248
- 高温傾向のため、発芽ムラがみられる
《5~8枚目》
- 6月13日播種の圃場の様子
- 品種はNo.0114
- 生育は順調で抽苔が少ないことから、今後の有望品種となっている
- 試し掘りではS程度の大きさとなっており、9月中旬頃から収穫予定
《9~11枚目》
- 5月29日播種の圃場の様子
- 品種は晩抽天翔
- 7月の高温干ばつ、8月も続く高温で太りが緩慢になったことから小ぶり傾向
- 試し掘りではM程度、8月28日以降収穫予定
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第2回目(調査日:7月12日)
調査時点の生育ステージ | 生育期 | 調査産地 | 富良野市 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | 平年並み |
生育進度[平年比] | やや遅い | 出荷進度[平年比] | - |
天候状況
6月は、天候に恵まれた日が多かったことから日照時間は平年を上回り、上下旬に降雨日があったことから降水量は平年を大幅に上回った。気温は、最高気温が26℃前後で32℃台の真夏日もあり、最低気温が14℃前後で19℃台までしか下がらない日もあった。
7月は、少雨ながら周期的に曇雨天日がある。気温は、最高気温が28℃前後で30℃台の真夏日もあり、最低気温が18℃前後で推移している。
生育状況
6月の降水量は多かったものの、同中旬は干ばつ傾向、また、7月に入ってからは少雨傾向のため、土壌水分が不足気味で生育、肥大は平年より3日程度遅れている。
土壌水分不足で肥料吸収が緩慢なことから、草丈は平年より2割程度短い。
病害虫発生状況
特に無し。
今後の生育・出荷の見込み
選果開始は7月末からを見込む。
今後、少雨傾向は解消される見込みだが、現在の生育状況からみると、出荷はM中心になる可能性が高い。
写真の補足説明
《1、2枚目》
- 4月11日播種の圃場の様子
- 品種は晩抽天翔
- これまでは、夜間の保温対策で不織布べた掛けを行って温度を確保してきた
- 水はけがよい圃場のため、やや干ばつ気味
- 生育自体は良好だが、やや遅れ気味
《3~5枚目》
- 4月29日播種の圃場の様子
- 品種は晩抽天翔
- 水はけが良い圃場のため、やや干ばつ気味
- 生育自体は良好だが、やや遅れ気味
《6、7枚目》
- 5月18日播種の圃場の様子
- 品種はNo.114(試作品種)
- 当該圃場は粘土質で水保ちがよいため、3~5枚目の圃場(4月29日播種)との生育差異が殆どない
- 各圃場とも生育自体は良好
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第1回目(調査日:6月13日)
調査時点の生育ステージ |
生育期 |
調査産地 | 富良野市 |
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作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | - |
生育進度[平年比] | 遅い | 出荷進度[平年比] | - |
天候状況
4月は、曇雨天日が多く、周期的にまとまった降雨の日があったことから降水量は平年の約1.9倍と大幅に上回り、日照時間は平年を上回った。気温は、最高気温が15℃前後で3℃台までしか上がらない日もあり、最低気温が3℃前後で-4℃台まで低下した日もある。
5月は、天候に恵まれた日が多かったことから日照時間は平年を上回り、降水量は平年の5割弱と大幅に下回った。気温は、最高気温が22℃前後で29℃台の夏日もあり、最低気温が14日までは2℃前後、15日以降は8℃前後で12℃台までしか下がらない日もあった。
6月は、曇雨天日が多い。気温は、最高気温が23℃前後、最低気温が13℃前後で推移している。
生育状況
5月上旬の低温で、発芽が遅れたことから、生育進度は5日程度遅れているものの、生育自体は順調。
病害虫発生状況
特に無し。
今後の生育・出荷の見込み
6月後半からは気温が高めで推移する予報となっていることから、生育が遅れている圃場でも平年並みの生育進度に回復することが期待される。
一方、局地的な雷雨が起こりやすく、湿害が懸念されるため、気象予報を注視している。
写真の補足説明
《1~7枚目》
- 1~4枚目:4月11日播種の圃場
- 品種は晩抽天翔
- 温度確保のために不織布(パオパオ)を展張していたことから、初期生育は特に良好
- 3~5枚目:4月29日播種の圃場
- 品種は晩抽天翔
- 発芽、初期生育とも平年並みに順調
- 低温により、生育進度は5日程度遅れている
- 7~9枚目:5月18日播種の圃場
- 品種はNO.0114(試作品種)
- 3年前から試作している品種
- 抽苔が少なく、湿害に強く、歩留まり率が高いことから、作付けが拡大している
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