秋田県(秋冬ねぎ)
生産ステージ
播種期 4月上旬〜5月上旬
定植期 5月下旬〜6月上旬
収穫期 10月上旬〜12月下旬
出荷最盛期 10月中旬〜12月上旬
| 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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第4回目(調査日:11月14日) New
| 調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 能代(JAあきた白神) |
|---|---|---|---|
| 作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | やや不良 |
| 生育進度[平年比] | 平年並み | 出荷進度[平年比] | 平年並み |
天候状況
10月上旬は前月下旬からの高気圧の影響により引き続き気温が高く、日照も多い陽気が続いたが、9日以降低気圧や前線の影響などにより天候は周期的に変化し、気温は平年を下回る日が多くなり、日照が少ないぐずついた天候が続いた。18日以降は最高気温が15℃を下回る日が多く、曇天となり一気に寒くなった。11月に入っても気温は平年を下回る日が多く、1日と9日は低気圧や前線の影響により大雨のところがあった。日照時間は平年並みから少なく、間もなく平野でも初雪が降る季節となった。
生育状況
気温の低下に伴い、肥大が進み太物比率は安定している。大雨の影響を受けた圃場では回復には至っておらず、規格に満たない圃場では今シーズンの収穫をあきらめ越冬に回すなどの対策を行う予定としているが、どの程度の圃場が越冬に回るのか把握が難しい状況となっている。
病害虫発生状況
10月はアザミウマの動きも見られたが、防除と気温の低下とともに落ち着いてきている。
さび病の発生が見られたことから、防除を呼び掛けるとともに、荷受け段階で品質のチェックを強化している。
規格・品質
規格は、品質が安定A品率が上がっており、A品80%、B品20%となっている。階級は、2L30%、L50%、М15%、S5%程度。
冷え込みにより肌も白く甘みも増し良品出荷となっている。
今後の生育・出荷の見込み
10月は5000ケース台の日が多く、前年同月比▲10%、計画対比▲20%の出荷となった。
今後は圃場の凍結、大雪等がなければ品質の安定し、出荷量は減少傾向で続く見込み。11月は出荷量が多い日で7000~8000ケース/日、少ない日で5000~6000ケース/日となり後半は漸減傾向となってくる。12月に入ると中旬までは3000ケース~4000ケース/日を見込んでいる。高温と大雨の影響で全体では前年比▲30%、秋冬期(10~12月)では▲10%程度と見込まれる。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- 播種:4月10日、定植:6月25日、品種:夏扇パワー、植栽本数:42240本/10a
- 収獲開始:10月22日、収獲最盛期:10月22日~11月15日、収獲終了:11月15日
- 冷え込みにより太り品質も安定
- 水害により圃場間格差が多き、全体の出荷量は平年の3割減程度
- 調査圃場は11月20日で出荷終了
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第3回目(調査日:10月16日)
| 調査時点の生育ステージ | 収穫期 | 調査産地 | 能代(JAあきた白神) |
|---|---|---|---|
| 作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | やや不良 |
| 生育進度[平年比] | 遅い | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
9月は天気が周期的に変化し、低気圧や前線の影響により大雨となる日があった。特に2日、17日は激しい雨が降り、降水量は平年の約3倍と観測史上最高値を更新した。気温は高く、日照時間も平年を上回って推移した。
10月に入り天気は周期的に変化し、5日は低気圧の影響により大雨となった。気温は徐々に低下し9日頃からは最高気温は20℃前後と平年並みの陽気となっている。
生育状況
7月以降の干ばつの影響により細物が多かったが、気温の落ち着きとともに回復し、秋冬シーズンに入りさらに肥りは全体的には回復してきている。降雨による根傷みにより回復が遅れている圃場があり圃場間差が見られ、8、9月に冠水した圃場は腐れ、細物(規格外)等により製品率が低下している。
病害虫発生状況
9月は高温多雨により軟腐病が見られたが、現在は落ち着いた。10月に入り気温が下がってきたが、害虫はハモグリバエ、ヨトウムシの発生が多く、病害は葉枯病や黄色斑紋病が見られるので防除の徹底で抑制している。
規格・品質
等級はA品75%、B品25%(平年並み)。階級は2L:25~30%、L:50%、М:15~20%、S:5~10%。
葉枯れ、黄色斑紋混入防止の指導を強化、品質は回復安定してきている。L中心の2Lと太物の傾向を見込む。
今後の生育・出荷の見込み
細物傾向などの圃場間差は、気温の落ち着きとともに回復しており安定した生育が見込まれる。品種・生育にもよるが、草丈が取れず出荷に合わないものは越冬に回す圃場もある。
秋冬シーズンとなり出荷は本格化している。早い降雪、圃場の凍結等がなければ11月末まではまとまった出荷を見込む。出荷のピーク(9000~10000ケース/日)は小さい見通しで、夏場の干ばつによる生育停滞、その後の大雨による病気・根傷みの発生等の影響もあり、秋冬物全体で出荷量は2割程度減少すると見込まれる。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- 播種:3月20日、定植:6月7日、品種:夏扇パワー、植栽本数:42240本/10a
- 収獲開始:10月10日、収獲最盛期:10月10~20日、収獲終了:10月20日
- 1枚目:1日1畝のペースで収穫作業
- 2枚目:水害の影響で根傷みが見られる
- 3枚目:全体的にはやや細め、Lサイズまで回復
- 4枚目:白根30cm程度に成長し品質も良い
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第2回目(調査日:9月4日)
| 調査時点の生育ステージ | 生育期 | 調査産地 | 能代(JAあきた白神) |
|---|---|---|---|
| 作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | やや不良 |
| 生育進度[平年比] | 遅い | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
6月は23日に梅雨入りし降水量は平年並みであったが、暖かい空気に覆われる日が多く気温は高かった。7月も気温は高く、最高気温は14日以降連日30℃を超えた。雨は4日と16日にまとまって降ったが、降水量はかなり少なく平年の10%程度となった。梅雨明けは平年より10日早い18日であった。
8月は気圧の谷の影響で5日から8日は大雨となり、能代地域では1時間の最大雨量を更新した。また、20日は前線の影響により記録的な大雨となり河川の氾濫等の被害が発生した。気温は高く30℃を超える日が続いた。9月に入り2日は前線の影響により、記録的な大雨となり短時間で2度の大雨が降った。同地域では8月20日を上回る大雨となった。
生育状況
7月の干ばつ、30℃を超える高温により灌水設備のない圃場では生育の停滞・バラつきが散見される。8月20日の大雨では20ha程が冠水した。9月2日の雨による冠水被害は調査中。
大雨の後は気温は30℃を超え、水はけの悪かった圃場では腐れも多く発生し、圃場間での格差が発生している。全体的には、7月の干ばつの影響により太りは鈍く細物傾向となっている。
病害虫発生状況
急激な大雨により、一部圃場では軟腐病、萎凋病が発生している。また、7月の干ばつの影響によりハモグリバエ、ヨトウムシの発生も多く、消毒と防除の徹底を呼び掛けている。
今後の生育・出荷の見込み
引き続き排水対策を行い、本格的な稲刈りに入る前に、病害虫発生の抑制に向けた消毒と防除を徹底する。朝晩の気温は徐々に涼しくなってきており、今後の天候次第であるが、適度な降雨があれば太りも回復する見込み。10月7日に秋冬ねぎ目揃会を開催予定。
干ばつの影響で生育停滞となり夏ねぎの後半物の出荷時期はずれ込み、秋冬ねぎの出荷も最盛期はやや後ろにずれ込む見込み。今後の天候による生育に期待しているが、干ばつの影響による肥大不足と病気の発生から、全体の出荷量は2割程度減ると見込んでいる。
写真の補足説明
《1~4枚目》
- 5月20日定植の圃場の様子
- 品種は関羽
- 植栽本数:42240本/10a
- 収獲開始:10月中旬、収獲最盛期:10月中旬、収獲終了10月下旬
- 8月、9月と記録的な大雨が降ったが防除の徹底により病気は見られない
- 太さのバラつきはあるものの、水はけの良い圃場の草丈は平年並みの78cmまで回復
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第1回目(調査日:6月23日)
| 調査時点の生育ステージ |
生育期 |
調査産地 | 能代(JAあきた白神) |
|---|---|---|---|
| 作付面積[前年比] | 前年並み | 作況[平年比] | 平年並み |
| 生育進度[平年比] | 遅い | 出荷進度[平年比] | 遅い |
天候状況
4~5月は、低気圧や前線、気圧の谷の影響により曇りや雨の日が多く、周期的に低温となり、日照時間は4月は平年比49%、5月は87%と日照不足気味であった。
6月に入ると高気圧に覆われて晴れの日が多く、5日以降は平年より気温の高い日が続いており、6月14日頃に平年より1日早く、昨年より9日早く梅雨入りした。
生育状況
4~5月の不順な天候の影響により圃場がぬかるみ、圃場の準備・定植作業は遅れた。
生育は、10~15日程度の遅れで草丈はまだ短いものの、生育は順調である。定植後は低温であったことから例年よりはやや細めとなっている。
病害虫発生状況
6月に入り急に気温が上昇したため、タネバエやハモリバエの発生や一部べと病もみられることから、防除を徹底している。
今後の生育・出荷の見込み
今後、徐々に生育は回復すると見込まれるが、すべての遅れを取り戻すのは難しい。また、排水対策を十分整えながら、適期防除による病害虫の発生抑制、除草等の圃場管理に取り組む。
出荷は、定植の遅れにより出荷開始、出荷ピークはやや後ろにズレ込む見込み。
写真の補足説明
《1~3枚目》
- 5月20日定植の圃場の様子
- 品種は関羽
- 植栽本数42240本/10a
- 収穫開始:10月中旬、収獲最盛期:10月中旬、収獲終了:10月下旬
- 定植後34日の草丈は33cm程度
- 4月は雨が多かったことから定植が遅れ、定植後の低温によりやや細め
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